「ユニバーサルデザインフード」とは、誰もが“食べやすい”ように工夫された食品のことです
ユニバーサルデザインフードのロゴマーク
温めるだけで食べられるパック食などには、アルファベットの「U」と「D」を組み合わせたものに、ニコッと笑った顔をあしらったようなロゴマークが表示されているものがあります。これは、ユニバーサルデザインフードであることを示したものです。ユニバーサルデザインフードとは日本介護食品協議会により命名された介護食品。普通食を食べるのが困難な人でも、状態に合わせて食べられるように段階的に作られており、その段階も表示されています。食品のかたさや、とろみの程度を表示することで、安全に食べられるものがわかりやすくなっているのが特長です。介護食としてはもちろん、歯の治療などで固いものが食べられない人や、病気で飲み込むのが苦手な人など、みんなが食べる楽しみを感じられるように作られたのがユニバーサルデザインフードなのです。
ユニバーサルデザインフードの区分
ユニバーサルデザインフードの区分には「食べやすさ」と「とろみの強さ」があります。
食品の食べやすさの区分
区分1:容易に噛める
かたいものや大きいものはやや食べづらいが、飲み込むことに問題はない。
普通の食事に近く、ご飯はやや柔らかめという程度。たまごでいうと、厚焼き卵程度のかたさ。
とろみ調整食品は、フレンチドレッシングほどのとろみ。
区分2:歯ぐきでつぶせる
かたいものや大きいものは食べづらいが、細かくて柔らかければ食べられる。ものによっては飲み込みづらい。
区分1に比べるとごはんは柔らかく柔らかめのごはんからおかゆくらいのかたさ。
肉じゃがなどの具は小さめにしてある。たまごでいうと、だし巻き卵程度のかたさ。
とろみ調整食品は、とんかつソースくらいのとろみ。
区分3:下でつぶせる
かたいものは食べられないが、細かくて柔らかければ食べられる。水やお茶が飲み込みづらいことがある。
ご飯は全がゆのかたさで、肉じゃがは具を小さくしてさらに柔らかく。たまごはスクランブルエッグくらいに。
とろみ調整食品は、ケチャップくらいのとろみ。
区分4:かまなくてよい
固形物はちいさくても食べづらく、水やお茶も飲み込みづらい。
お粥や肉じゃがはペースト状にして、たまごは柔らかい具なしの茶わん蒸しくらいに。
とろみ調整食品は、マヨネーズくらいのとろみ。
まとめ
ユニバーサルデザインフードのロゴマークがついたパック食などは、かたいものが食べづらかったり、飲み込む力が弱かったりする人にも食べられるように作られています。かたさやとろみの程度も併記されているので、食べられる食品が選べて便利です。