社員食堂の運営を検討するときに、もっとも重視したいのは「衛生管理」ではないでしょうか。
もし食中毒が発生すれば、従業員の健康を損ねるだけでなく、企業の信用問題にも発展しかねません。
この記事では、社員食堂の衛生管理で注意すべきポイントや、安心できる体制づくりのコツをご紹介します。

社員食堂に”衛生管理”が必要な理由
社員食堂は、毎日多くの人が利用する「集団給食」の場です。
調理器具の管理や食材の正しい取り扱い、手洗いの徹底ができていないと、細菌の繁殖や異物混入などにより、食中毒リスクが高まります。
また、見た目がきれいでも管理が不十分であれば、社員の利用率も低下してしまいます。
調理場での衛生管理の考え方
調理場では、 HACCP (Hazard Analysis and Critical Control Point)に基づいた衛生管理を行いましょう。
HACCPとは、食中毒や異物混入などの危害(Hazard)を事前に分析し、重要管理点(Critical Control Points)で集中的に管理する衛生管理の手法です。
HACCPの考え方に基づいて、実際に導入する時の衛生管理の基本をご紹介します。
まず調理場では、区画のゾーニングを行い、野菜の下処理や加熱・盛り付けなどの工程ごとに場所を分けます。
器具や作業台も用途ごとに使い分け・都度消毒を行うように指導をします。
細菌の付着・繁殖を防ぐために、冷蔵・冷凍庫の温度管理を徹底し、調理従事者の健康管理と手洗い・手袋をルール化しましょう。
このように、施設の設計とスタッフの教育を両立させることで、常に食中毒のリスク抑えておくことがとても大切です。
利用スペースの衛生管理も忘れずに
意外と見落としがちなのが、社員が利用する「食堂スペース」の衛生管理です。
まず、人が使用する机・イス・トレー・食器の拭き取り・消毒を定期的に実施を行いましょう。
テーブルにはアルコールスプレーやおしぼりを常備することで、社内全体の意識向上につながります。
セルフサービス式のカウンターでは、トングやレードルの交換・清掃を徹底し、清潔に保ちます。
また、飛沫感染のリスクが気になる時期には、座席の間隔やアクリル板の設置を行うことで、人と人の間の距離を保ちましょう。
安心できる体制づくりのコツ
衛生管理を「ルール」だけで終わらせないためには、日々の仕組みづくりから、衛生意識を高めることが重要です。
- スタッフ向けの衛生マニュアルを整備・配布する
- 定期的に研修や衛生チェックを実施する
- 衛生管理担当者や責任者を明確に設定する
- 利用者からのアンケートや意見箱を設け、改善サイクルを回す
委託運営なら「衛生体制」をチェック
ここまでは自社で社員食堂を運営する場合の衛生管理についてお話しましたが、委託運営で始める場合、業者の「衛生管理体制」も確認ポイントです。
関東で給食委託サービスを行うシェフクックでは、HACCPに準拠したセントラルキッチン方式を採用しています。
プロに衛生管理をお任せしたい方は、ぜひ一度ご相談ください。