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コラム

塩分制限について

高齢者の方が食事を考える時にとても大切な要素として「塩分」があります。年を取るにつれ塩分の摂りすぎに気を付ける必要があるという話はよく聞きますが、なぜ塩分なのでしょうか?今回は塩分制限について詳しくご説明します。

塩分過多が引き起こす代表的な病気

高血圧
まず代表的なものに高血圧があります。これは現代においてはテレビの特集などでも紹介されることもおおく、広く一般に周知されていることではあるかと思います。仕組みとしては血中のナトリウム濃度が高くなると、それを薄めようと水分をたくさん取るよう脳から指示が出ます。それによって体内の血液の量が増え血管内の圧力がまし、血圧が高くなってしまいます。高血圧はそれ自体が悪さをするわけではなく、様々な合併症を引き起こす原因となることが怖い点です。逆を言えば血圧を正しくコントロールすることで健康な体を維持することができると言えます。

・腎臓病
血中に過度に流れたナトリウムを体外に排出する際に機能する臓器に腎臓があります。ろ過器のように血液中の不純物などをろ過する役割が腎臓にはあります。しかし、高血圧が続くことで腎臓に過度な負担がかかり、また腎臓自体への血流にも問題が生じ腎臓の機能が低下してしまうという悪い循環が起きてしまいます。腎臓は一度悪くしてしまうとなかなか回復しない、不調が発見しづらい臓器としても有名です。

・心臓疾患
高血圧が引き起こす代表的な病気に「心臓疾患」があります。高血圧が続くことで血管の壁が厚くなっていき、血管の弾力が無くなってしまいます。この状態を動脈硬化と言います。血栓ができ心臓内で詰まってしまうことで「心筋梗塞」という非常に高い死亡率の病気を引き起こしてしまいます。心臓で血管が詰まってしまう以外にも負担が大きくなった心臓が多くなってしまい心不全が起こりやすくなってしまう症状も怖いです。これが脳で血栓がつまってしまうことで「脳梗塞」というやはりこれも非常に死亡率が高い病気を引き起こしてしまいます。血管が詰まる以外にも、圧力がかかりすぎ心臓内や脳内で血管が破裂してしまう現象も起こります。つまるところ体中の重要な臓器に繋がっている血管がもろくなってしまうことに繋がるのです。

塩分過多が引き起こす代表的な病気

・汁物を飲みすぎない
日本人は食事の中でみそ汁やスープなど汁物がよく付きます。また、日本人に大人気のラーメンもついついスープを最後まで飲み干したくなってしまいます。しかし、スープ類に含まれる塩分を相当量であり全て飲み干してしまうと自動的にかなりの塩分を摂取してしまいます。スープ類は具材を食べ、飲むのは半分程度で我慢するようにしましょう。

・塩蔵品に気を付ける
私たちが日々食べる食材の中には「塩蔵品」に分類される、日持ちを向上させるために塩分濃度を高くした食材があります。ひものや漬物類、たらこなどがあげられます。こういった食材も摂りすぎには気をつけましょう。

・調味料を控える
煮物や炒め物などをする際に使う調味料を控えることで塩分を抑えることができます。日本には「だし」「うまみ」の食文化がありこれをうまく使うことで塩分を控えながらもおいしい食事を作ることができます。また、鮮度のよい食材を使うことで食材自体の「あまみ」や「うまみ」をより感じることができ調味料を控えることができます。

・加工品をひかえる
スーパーなどで売っている加工品やお惣菜などの食材には味を良くするために大量の塩分が含まれていることがあります。なるべく手作りすることで料理に含まれる塩分を自分で把握・コントロールすることができます。その分手間がかかってしまうことも事実ですので、上手に手作りと加工品を組み合わせて使用することが大切です。

まとめ

塩分の摂りすぎは様々な病気を引き起こします。一度血管や心臓、脳へのダメージが起こってしまうと医療の力を使ったとしてもすぐに改善することは難しいとされています。一日平均6g以内が健康面を考えた場合理想的な塩分の摂取量として設定されています。病気予防するためにも日々の積み重ねが非常に重要になってきます。年齢が進むにつれ塩分の摂りすぎは健康をむしばんでいきます。健康寿命を延ばすためにも塩分制限を意識した食生活を送ってみてください。