電話によるお問い合わせ

8:00~17:00(土日祝 定休)

電話をかける

column

コラム

ミネラルについて

人間が健康的に生きていくために大切な栄養素にミネラルがあります。ミネラルとは様々な栄養素の総称で実際には多種多様な栄養が人間のカラダには重要な役割を持っています。今回はミネラルについて詳しくご紹介させていただきます。

ミネラルは「炭素、窒素、水素、酸素」以外のカラダを構成するための無機質を指します。これらは体内で生成することができない成分であるため、口から摂取する必要があります。

現在判明している体に重要な働きをするミネラルは16種類あります。「カルシウム・カリウム・ナトリウム・マグネシウム・リン・イオウ・塩素・鉄・ヨウ素・亜鉛・銅・セレン・マンガン・コバルト・モリブデン・クロム」です。

ミネラルの難しいところは不足してもいけませんが、過剰摂取もカラダに良くないという点です。必要量が非常に微量な成分の場合、意識して摂取していると健康に害が出てしまう場合もあります。正しく必要な量を理解しましょう。

人間は食べ物を食べた後胃や腸で消化し、栄養を吸収しています。その際にビタミンやミネラルが食べ物を分解や吸収するのを助けてくれます。これらが不足してしまうと消化や吸収の効率化が低下してしまいます。高齢者や若い方の食事の偏りが不足してしまう一番の原因です。

各種ミネラルの働きについて

・カルシウム
誰もが知っている骨を形成するのに必要な栄養素です。また、もう一つ有名な働きにイライラを緩和させる働きがあります。カルシウムが不足すると起きる有名な病気に骨粗しょう症があります。高齢者の方に多く、転んだ拍子に骨折してしまうなどの問題があります。カルシウムは牛乳やヨーグルトなどの乳製品などに多く含まれており高齢者の方ほど意識的に摂取する必要があります。

・カリウム
カリウムの有名な働きに血圧の上昇を抑える効果があります。体内の水分を調節する働きをしてくれます。高血圧は体に様々な弊害を引き起こすため、カリウム不足には気をつけましょう。バナナやイモ類とくに里芋などに多く含まれています。

・ナトリウム
ナトリウムも体内の水分を調節する働きがあります。しかし、カリウムと違い多く摂取しすぎると逆に高血圧を引き起こしてしまいます。食塩などに多く含まれることから、高血圧の方は食事の塩分を控えるようにという話は有名かと思います。

・マグネシウム
マグネシウムは体温や血圧の調節、筋肉の動きを助ける働きがあります。不足してしまうと体がつりやすくなったり、狭心症の症状が出たりすることがあります。聞いたことはあってもどういった作用がある栄養素なのかわかりづらく、近年では若い方の多くが不足しがちという研究データもあり問題となっております。心筋梗塞などの心臓の痙攣(心臓疾患)を予防する効果があるため非常に大切な栄養素です。動脈硬化を予防する効果も期待できます。魚類や海藻類、ナッツ類などに多く含まれています。

・リン
リンは骨の形成を助ける働きがあります。不足してしまうと骨が弱く成ったり、倦怠感が出たりします。牛乳やヨーグルト、チーズなどの乳製品、肉類などにも多く含まれます。しかしリンは過剰に摂取してしまうと害が出てしまう栄養素でもあります。骨代謝障害や副甲状腺機能亢進症の症状が出てしまうことがあります。

・イオウ
イオウはタンパク質やホルモンの成分となります。髪や皮膚、爪などを作ったりします。肉類、魚類、卵、乳製品などに多く含まれています。

・塩素
体液の浸透圧を調整します。また胃液にも含まれています。不足すると消化不良や食欲不振になってしまいます。

・鉄
鉄は酸素を筋肉へ送り込む作用があります。赤血球のヘモグロビンの成分です。不足すると貧血になってしまいます。運動機能の低下や免疫機能も低下します。また、女性は特に不足しがちな栄養成分でありしっかりと摂取する必要があります。含有量が多い食材で有名なものにレバーやひじき、あさり、ほうれん草などがあげられます。

・亜鉛
亜鉛はアミノ酸からの蛋白質の再合成、DNAの合成にも必要なので、胎児や乳児の発育や生命維持に非常に重要な役割を果たしているほか、骨の成長や肝臓、腎臓、インスリンを作る膵臓、精子を作っている睾丸など、新しい細胞が作られる組織や器官では必須のミネラルです。牡蠣や赤身の肉などに多く含まれます。

・銅
銅は赤血球中のヘモグロビンを作るための轍を必要な場所に運ぶ役割をしています。このため鉄が十分にあっても銅が無ければ、赤血球はうまくつくれないため貧血になってしまいます。また、銅は体の中の数多くの酵素となって、活性酸素を除去するなどの働きをしたり、骨の形成を助けたりする役割もします。魚介類、レバー、ナッツ、大豆などに多く含まれます。

・ヨウ素
ヨウ素は甲状腺ホルモンの主原料です。甲状腺の中にヨウ素が取り込まれ、甲状腺ホルモンを合成します。甲状腺ホルモンは新陳代謝を促し、子供の場合では成長ホルモンとともに成長を促進する働きをするため、ヨウ素が足りないとこれらの機能が低下します。
ヨウ素は海藻類に多く含まれるため、日本では食習慣の中に海藻が多岐にわたり登場するので、ヨウ素が不足することはほとんどありません。しかし世界的には不足しがちな成分であり、多くの国ではヨウ素の摂取が足りないため食塩や水にヨウ素を入れて十分接種できるように工夫しています。

・セレン
セレンは、主に体内の酸化を防止する作用を持ちます。 抗酸化酵素の活性化を助け、がんや動脈硬化の予防などの点から、注目されているミネラルです。 がんや動脈硬化の原因となる過酸化脂質は、体内で不飽和脂肪酸の酸化によって作られます。藻類、魚介類、肉類、卵黄に豊富に含まれており、通常の食事で不足することはありません。過剰に摂取しすぎると吐き気や脱毛、爪の変形などの症状が出現します。

・マンガン
マンガンは様々な酵素の構成成分になったり様々な酵素を活性化する栄養素です。骨の形成に関与するほか、糖質および脂質の代謝に働く酵素や抗酸化作用のある酵素など多くの種類の酵素の構成成分として成長や生殖に関係しています。過剰に摂取すると中毒症状がでるため気を付ける必要があります。植物性の食品に多くふくまれ、全粒穀類、豆類、ナッツ、茶葉に多く含まれています。

・クロム
クロムは糖質や脂質の代謝を助けます。インスリンの働きを活性化させます。また、血液中のコレステロールや中性脂肪を正常に保つ働きがあります。不足すると細胞に十分にブドウ糖を送ることができなくなり、血糖値の上昇を招きます。糖質の利用効率が低下するためエネルギー補給がうまくいかず、疲れやすい、体重が減少するなどの症状が現れます。ひじきやきな粉、ホタテ、アサリ、鰹などに多く含まれています。

ミネラルの相互関係について

ミネラルはどれか一つを意識して摂ればよいというものではなく、バランスよく摂取することが大切です。たとえばカルシウムを多く摂取するとマグネシウムが減少してしまいます。また、カルシウムとリン、銅と亜鉛と鉄などは性質がよく似ているためお互いの吸収が競合しあうこともあります。
逆にカルシウムとビタミンD、鉄とビタミンCなど一緒に摂取することで吸収率が高まるという相乗効果が期待できる成分もあります。こういった関係や各栄養素の働きを全て理解しようとするのはとても大変なので、一番大切なことはバランスの良い食事内容!これにつきると思います。
近年でコンビニ弁当や菓子類、冷凍食品などを多く摂取してしまう傾向にあると思います。これらには保存性を高めるために様々な添加物が含まれています。添加物の中にはミネラルの吸収を邪魔する働きをするものもあります。昔ながらの自炊で野菜が多く含まれる食生活を心掛けましょう。

まとめ

近年はミネラル不足が問題となっています。ミネラルは健康維持には絶対に欠かせない大切な成分です。たんぱく質、炭水化物、脂質などの三大栄養素をサポートする縁の下の力持ちのような働きをしてくれます。ミネラルはバランス良く摂取することでお互いの働きを高めることが分かっています。
栄養バランスを意識し、たくさんの種類の食材を使った食事が大切です。