食品ロスは、まだ食べられるのに廃棄される食品のことで、地球環境への影響が大きく、コスト面でも問題です。日本では年間約600万トンの食品ロスが発生しています。これは日本人一人あたり年間47kgに相当し、毎日お茶碗一杯分のご飯を捨てている計算になります。企業や外食産業からの「事業系食品ロス」も大きな割合を占めており、社員食堂もその一環です。
社員食堂での食品ロスとは?
調理で出るごみ
調理過程で生じるごみには、まだ食べられるものが含まれることが多いです。野菜の端の部分や重量不足部分を有効活用し、野菜の皮も薄くむくなどの工夫が求められます。
食べ残し
社員が食事を残すことも問題です。「お腹いっぱい」「会話に夢中」などの理由で残されることがあります。食べ切れる量を頼む習慣をつけることが重要です。持ち帰りを促す「ドギーバッグ」の利用も一案です。
作りすぎ
過剰な食材の発注や料理の作りすぎも問題です。利用人数や量を適切に把握し、食材の使いきりや料理の適正量を心がけることが重要です。
社員食堂での食品ロスを減らすには
ビュッフェ方式を廃止
ビュッフェ方式は食品ロスを生みやすいため、廃止が望ましいです。個人の好みで選ぶ傾向があり、多くの食品ロスが発生する可能性があります。
社員の出勤状況の把握
社員の出勤状況を把握することで、料理を適正量で提供できます。天候や行事も考慮し、社員食堂の利用人数を予測することが重要です。
ご飯の量を調節
全員に同じ量のご飯を提供すると、食べ残しが発生しやすいです。大・中・小など、各人の食べる量に合わせた提供が必要です。
定食方式の導入
単品メニューは食べ飽きや栄養偏りが起こりやすいため、定食方式にすることで多様な味を楽しめ、食べ飽き防止につながります。栄養バランスも良く、働く社員にとってもメリットが大きいです。
まとめ
社員食堂での食品ロス削減は、地球環境保護だけでなく、コスト削減にもつながります。ビュッフェ方式の廃止や定食方式の導入、各人に合った食事量の提供などにより、食品ロスを減らすことが可能です。食品ロスは世界的にも深刻な問題であり、一人一人が意識することで、地球にやさしい社会を作ることに貢献できます。