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コラム

食事補助は社会保険料の対象?知っておくべき「現物給付」のルールと注意点

「せっかく福利厚生として食事手当を出したのに、社会保険料が上がって従業員の手取りが減ってしまった……」

このような失敗は、社会保険における食事補助の取り扱いルールを知らないことで起こりがちです。

食事補助は原則として社会保険料の対象となりますが、正しい仕組みで運用すれば社会保険料を増やさずに導入できます。

この記事では、食事補助を社会保険料の対象外にするための明確な判定基準や、食事補助をする際の注意点を解説します。

お弁当を詰める作業

食事補助は社会保険料の対象になる?

原則として食事補助は社会保険料の対象

社会保険では、現金で支払われる基本給や手当だけでなく、自社で提供する食事や商品、住居といった現物も報酬に含まれるのが原則です。

そのため、会社が従業員に食事そのものを提供する場合は現物給与として、食事手当などを現金で支給する場合は金銭による報酬として、原則社会保険料の計算対象となります。

標準報酬月額に含まれると社会保険料が上がる仕組み

食事補助が報酬に該当する場合、その評価額を現金で支給される報酬に合算して報酬月額を算出し、その報酬月額をもとに標準報酬月額が決定されます。

標準報酬月額の等級が上がると、従業員が負担する社会保険料が増えて手取りが減るだけでなく、会社側が負担する法定福利費も増加してしまいます。

節税や福利厚生のつもりで導入した食事補助が、結果的に双方のコスト増につながってしまう場合があるため注意が必要です。

社会保険料の対象外にするためのルール

社会保険において、現物による食事の供与がないものとして扱われる基準は、「厚生労働大臣が定める現物給与の価額の3分の2以上に相当する額を、従業員から食費として徴収していること」です。

従業員から徴収する食事代が現物給与の価額の3分の2以上であれば、社会保険上は現物による食事の供与はないものとして取り扱われる(現物給与価額0円)ため、この食事の提供によって社会保険料が増加することはありません。

一方で、従業員の負担額が3分の2未満の場合は、現物給与の価額から従業員の負担額を差し引いた差額が現物給与として金銭で支給される報酬と合算され、標準報酬月額の決定に用いられます。

食事補助を導入する際の注意点

支給方法による運用の違い

食事補助を導入する際、給料と一緒に「食事手当」として現金で一律支給してしまうと、たとえ従業員が食事代の一部を負担していても通常の「金銭報酬」とみなされ、全額が社会保険料の対象になってしまいます。

社会保険料の対象外とするためには、現金支給ではなく、食券や電子カード、仕出し弁当の現物提供など、「食事の提供に限定された仕組み」で運用することが不可欠です。

評価額の計算方法

判定に使う食事の価格は、実際の購入価格やお弁当代ではなく、厚生労働大臣が都道府県ごとに定める「現物給与価額」を用います。

【計算方法】
1.都道府県別の「現物給与価額」を確認する
日本年金機構が公表している都道府県別の「現物給与価額」から該当する金額を確認します。

2.「1ヶ月あたりの現物給与価額」を算出する
1ヶ月の現物給与価額 = 1日あたりの現物給与価額 × 支給日数

3.「3分の2」の判定基準額を計算し、従業員負担額と比較する
基準額 = 1ヶ月の現物給与価額 × 2/3

ルールを正しく理解して食事補助を活用しよう

正しくルールを設計すれば、従業員のランチ代負担を減らしつつ、企業のエンゲージメントや採用力を高める非常に効果的な福利厚生となります。

自社の運用方法や評価額の計算が要件を満たしているか見直し、ぜひ食事補助を効果的にご活用ください。

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